砂漠のオアシスに住む男
※音楽と文章は一切関係ありません。
この鉄骨と秤に征服されつつある砂漠では
広がる海岸の砂粒の数ほどある人の苦悩に
色褪せない芳香の甘美な蜜をかけて
一時の苦しみを拭い去ってくれるのは
ただ貴方の夢見る歌声。
全てを包み込む紅い月が浮かんでいる
貴方は心の哲学や初生な感性の振動
野生の愛の強さを啓蒙し続けている。
この世の精霊たちを呼び集め
海の上の大樹に調和を形作る。
貴方の無上の光の中に。
誰の心にも遠い記憶の
初恋の新鮮な鼓動、幸福な白昼夢を咲かせ
真夏の焦燥に身体を燃やし
まだ見ぬ世界の狭間に落ちた光を啓示し垣間みせる。
再び生きるために、私たちは貴方を必要としているのだ
いつの時代でも、永遠に。
私たちが一瞬一瞬を死ぬ時に、再び生まれ変わるために。