新しく生まれる世界へ
自由を照らす灯台
思えば子供の頃から探していた自由航路
いつか見失ってしまった大海原への道
風に吹かれながら立つ灯台は
どんな暗い闇夜のあいだも
波間に揺れる星たちを照らしていたのだろう
「自由へ」「愛へ」と歌いながら
光への道
ずっと生きていても知らない街のようで
どこもかしこも通ったはずの道なのに
言葉を失くすことしか私には残されていなかった
真実は歌や言葉や瞼の中にしかなくて
うまく歩けているんでしょうか神様
まだ歩いていてもいいんですか
私は生きていますか
雨上がりの空が綺麗に光っていた
気づいたんだ
たくさんの愛に包まれていたこと
未来の想い
うずくまる女
何を想っているの
何があったの
少し疲れて泣いたの
それでも逞しく
愛の夢を見ている
いつも明日に咲いていく
希望色した大きなカカオの種
箱舟
その箱舟に乗れ
泣き腫らして力尽きた晩に
喰いしばった歯のように
塩辛い黒い涙の結晶のように
人類の背骨のように
頰を打つ嵐の夜も、ただ突き進む箱舟に
気の遠くなる日々に、ふと訪れる航海の目覚めがある
世のしがらみに邪魔されても振り向きもせずに
労働の建設をやめないその希望の舟は
暗闇に彷徨う迷い人の道標となる
血だらけのその胸を明け渡して
つまづいた人間の足跡を残せ
幸せだけで世界はできていないだろう
苦しんではいけないのかい
悩んではいけないのかい
誰が本当にこの世界を生きましたか
人間の証明をここに残そうじゃないか
貴方にその勇気はありますか
今を生きなくていつを生きるのですか